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こんなマネージャーと仕事がしたい────カケハシいくおさんインタビュー

株式会社カケハシのロゴの前に立つ小田中 育生さん

2023年末に「こんなエンジニアリングマネージャだから仕事がしやすいんだなぁと思う10個のこと」というブログ記事が話題になりました。この記事で注目を集めたエンジニアリングマネージャーは、株式会社カケハシの「いくおさん」こと小田中 育生さん。

今回はそんな素晴らしいマネージャーである、いくおさんに日々意識しているチームコミュニケーションについてお話をお聞きしました。

どうしたらチームメンバーとの強い信頼を築けるのか、良いマネージャーになるにはどうしたら良いのか、気づきが得られる内容になっていると思います。どうぞ最後までお読みいただければ幸いです。

いくおさん


いくお (小田中 育生)

株式会社カケハシ エンジニアリングマネージャー。
2009年に株式会社ナビタイムジャパン入社。研究開発部門に配属。プロダクトや開発プロセスのカイゼンを推し進め、アジャイルとの出会いから社内でスクラムを積極的に導入し、ナビタイムジャパン
VPoEを務める。2023年10月からは株式会社カケハシにジョイン。著書にインプレス『いちばんやさしいアジャイル開発の教本』がある。

フジイユウジ


【Agendインタビュアー】
フジイユウジ

Agend編集長。2011年バンダースナッチを創業。
様々な事業の経営やグロースに携わる中で意思決定のための会議や組織論、チームコミュニケーションに強い興味を持ち、Agendの運営を開始。

「とにかく仕事がしやすい、成長の気づきをあたえてくれる」とチームメンバーから言われるマネージャー

インタビューに応えるいくおさん横顔

フジイユウジ

いくおさん、今日はよろしくお願いします!
まずは、読者向けに自己紹介してもらってもいいですか?

株式会社カケハシで新規事業の開発ディレクター兼エンジニアリングマネージャーをやっています小田中 育生(いくお)です。
いまは新規事業のプロダクト開発を担当していて、PMFを目指して仮説検証サイクルを小さく回しながら開発を進めています。そのために内部品質とスピードを両立させることに注力しています。
ザ・スクラムマスターって感じの動きをしてますね。

いくおさん

フジイユウジ

いくおさんのことをチームメンバーが「とにかく仕事がしやすい、成長の気づきをあたえてくれる」と書いて話題になったブログを読みました。
今日は、そんなすごいマネージャーがどんなふうに仕事をしているか掘り下げるインタビューにできればと考えています。
あれ、はてなブックマークとかX/Twitterでめっちゃ話題になりましたよね。公開でチームメンバーからここまで褒められてるマネージャー、そうそういないですよ (笑)

爆笑するいくおさん

いやぁ、あんな風に書いてもらえて、めっちゃうれしいです。
他の人が自分のことを書いてくれたブログがバズる、という経験は後にも先にもこれっきりだと思いますが (笑)

いくおさん

X/Twitterやはてなブックマークなどで話題になった、いくおさんがチームメンバーにベタ褒めされたブログ記事はこちら。

ルールだから守るのではない、自分たちが大切にすべきと合意しているワーキングアグリーメント。

フジイユウジ

いくおさんが素晴らしいマネージャーであるということはあのブログから伝わってきますけど、今日は実際どんなことしてるのかを聞きたくて。
チームコミュニケーションのために具体的にやってることってあります?

まだカケハシに入社してそんなに経っていないんですが、チームの体制を整えるのにふりかえりをたくさんやってるかな。
あと、ワーキングアグリーメントは入社してすぐに作ろうと思いましたね。

いくおさん

フジイユウジ

ワーキングアグリーメントって、チームの取り決めたことや価値観を文書化するやつですよね?
どんなこと書いてるんですか?

いまはだいたい10項目ぐらいあるんですけど、「ファシリと議事録は別の人が担当する」とか「仕事の進め方に迷ったときはこうする」みたいな感じで共通の取り決めを書いてます。
さまざまな手法を駆使してふりかえりをやってるんですが、ふりかえりから得られたことで明文化しておくべきことが出てきたらワーキングアグリーメントにするといった感じです。

いくおさん

いくおさんのチームで使っているワーキングアグリーメントの例

現在適用されているワーキングアグリーメント。ファシリと議事録はの人が担当する、他チームヘルプ時はチームとしてヘルプ業務を受け取る、筋トレしたいときはチームに共有してからする、本番リリースの作業は2人でやる、モブプロは休憩をはさみながらやる、モブプロのドライバーは基本的に交代し交代時には拍手で成果を称える、Slackのメンションは気を使わずちゃんとつけよう、他チームのヘルプをするべきだと思ったならチームとしてその意思を尊重して送り出そう、プロダクトの成長とカイゼンを両立するため新規5割・エンジニア提案2割・残り3割可変でSprint計画を行う、どう仕事を進めるか迷ったらとりあえずモブで

フジイユウジ

なるほどー
とはいえ、こういうルールって運用とか継続が上手くやれないチームが多い気がするんですよね。
ルールが増えると管理も増えるし、息苦しさが出るじゃないですか。

つくったルールを守ってもらうという感じではなく、チームメンバー同士で話し合って、共通認識として明文化しておきたいものをワーキングアグリーメントとして残していっている感じです。
僕のチームにインタビューの元になったブログを書いてくれた椎葉さんという素晴らしいエンジニアがいるんですが、彼が「ルールをあらかじめ決めるんじゃなくて、自分たちの通った道からルールを決めようよ。」って言ってくれたのが良かったですね。

いくおさん

フジイユウジ

あーーーなるほどーーー!
マネージャーがつくったルールが降ってくるとかではなく、自分たちで振り返りをして「◯◯の共通認識は文書として残したい」って合意してつくられていくことで、管理しなくてもチームメンバーみんなが大事にするのか。
良いチームコミュニケーションの見本みたい。

つくられていく過程でも、チームで合意しているステータスなのか、提案段階なのかわけて管理していたりしますね。

いくおさん

フジイユウジ

おおー、「ルールだから守る」じゃなく、まさに合意された「ワーキングアグリーメント」になるというわけですね。
これは、ぼくも真似しよう (笑)

チームメンバーが納得して「期待を超えたい」と思えるように折り合いをつける。

フジイユウジ

メンバーが動きやすいチームをつくるだとか、メンバーの力を引き出すマネジメントを意識するようになったキッカケみたいなものって、あります?

前職のナビタイムジャパンでは15年ほど在籍していて、最終的にVPoEだったんですが、入社時は研究開発部門のエンジニアでした。
その研究開発エンジニアをしていたときに、みんなで一緒に仕事をやることで自分1人ではできないことができるんだな、っていうのに気づくことがあって、当時のマネージャーも後任として僕を推薦してくれたんですよね。

いくおさん

フジイユウジ

それでチーム全体の力を引き出すマネージャーとしての仕事がメインになっていった、という感じなんですね。

とはいえ、最初のころはうまくいかないことも多かったんですよ。
チームメンバーが楽しく仕事ができていればいい、メンバーが「俺らパフォームしてるよね」って感じている状態にさえなればいいのだと勘違いしてました。

いくおさん

真剣に話すいくおさん

チームに対して寄せられる期待という観点が抜けていたんですね。
チームの能力を最大化するためにはチームの言うことだけを聞く、マネージャーは御用聞きになればいいという誤解までしていた。

いくおさん

フジイユウジ

いまは名マネージャーのいくおさんにも、そういう時期があったんだなあと思うと感慨深いですね (笑)

チームの中は楽しいんだけど、外から見ると成果出てねえじゃんって状況になっていて。
それではダメだと気づいて、チームとして生みだす価値はどうあるべきかを考えるようになりました。

いくおさん

フジイユウジ

パフォーマンスが出ているとメンバーが感じているだけではダメで、ちゃんと事業的な価値を生み出さないといけなかった?

はい。会社には経営や事業を率いている人たちの戦略があって、その中でチームに対して期待されていることがある。
ただ、その期待にメンバー個々が応えようとするかは当たり前のことではないんですよね。
チームメンバーが納得して、その期待を超えたいと思っているかが大切だった。

いくおさん

フジイユウジ

会社や経営戦略からチームに求められている価値と、チームメンバーが出したい価値が折り合うようにしないと、どちらに偏っても良い結果にならないってことですね。

ただ、その折り合いの付け方って一人ひとり違うんですよね。
『ピープルウエア』っていう僕のすごい好きな本があるんですけど、その中に非エンジニアのマネージャーが「お前ら、もう少しで目標達成だぞ」って言ったら、エンジニアがみんな「俺らはそんなことのために仕事してるんじゃない」って士気が下がってしまったという話が書かれているんです。
これはマネージャーとメンバーたちの価値観の違いでコンフリクトが起きるよって例ですが、気をつけていないと同じことはどこでも起きると思います。
僕が大切だと思ってるものをメンバーもいいと思ってるわけじゃないし、人によっても違うわけですから。

いくおさん

フジイユウジ

折り合いをつけないまま「チームに求められてる成果はこれなんだから、わかれよ」って押し付けても、結局は個々人のパフォーマンスは出にくいですもんね……

ピープルウエア-第3版-トム・デマルコ

チーム内のコンフリクトは勝手な想像から生まれる

チームに求められている期待とメンバーとの折り合いをつけるために、一人ひとり違うっていうのを理解しないといけない。
だからこそ、相手をわかった気になるんじゃなくて、自分は相手のことをわかってないっていう前提に立つようにしています。

いくおさん

フジイユウジ

マネージャーは組織と個人の方向性をあわせる存在だから、相手のことをわかった気になってはいけない。
名言すぎる……

身振り手振りをしながら話すいくおさんの真剣な横顔

ある非エンジニアのマネージャーと仕事したことがあって、その人はエンジニアを理解するためにエンジニア向けの本を読んだり、理解するための行動を沢山していたんですね。

いくおさん

フジイユウジ

おお、その人はすごいですね。
なかなかそこまで自分と違う職種を理解するための努力ってできないですよ。

その行動を見たメンバーが「エンジニアはついビジネス側の人わかってくれないって言ってしまいがちだけど、逆に僕たちは彼のことをわかろうとしているんだっけ?」と言ってくれたんです。

いくおさん

フジイユウジ

うおおおお、イイ話だなー
「自分のことを知ってくれ・わかってくれ」じゃなくてお互いに相手を知ろうとすることで、折り合いがつくし、チームとしての動きと個人の動きが擦り合っていく。

チームが上手くいっていないときは、みんな自分の尺度で相手を判断してしまっている。
だからこそ、自分の想像力を働かせる前にまずは話せばいいじゃん、っていうスタンスを大事にしていますね。
チーム内だとインセプションデッキを一緒に作ったり、お互いのやりたいと思っていたことをすり合わせると「ユーザーに良い体験をしてもらいたい」って共通の認識を持っているじゃん、ってのが見つかったりする。

いくおさん

フジイユウジ

コンフリクトは相手を知らないことによる勝手な想像から生まれるってことですねえ。

できるだけ相手を自分の感覚で決めつけないようにしているのは、自分自身がちょっとしたマイノリティだと感じることと繋がっていると思います。
ホントちょっとしたことなんですが、左利きは不便を感じる瞬間があるけど多くの人は気づいていないとか、家がキリスト教なんですけど何となく理解されていないなと感じることがあったりだとか。
そういう体験から、例えば誰かが「アイツはやる気がない、社会人としてなってない」みたいな発言をしたとしても、やる気がないんじゃなくてその人にとっての当たり前の行動してるだけじゃないだけじゃないか、と考える。そういう姿勢になっているように思います。

いくおさん

フジイユウジ

良いマネージャーに必要なマインドがそういう個人的な経験からつくられているのかあ……。
拗ねちゃったり、「俺のことをわかってくれよ!」ともならなかったんですねえ。

身の回りに良い環境があったおかげですね。
マネージャー的な姿勢という話であれば、前職で受けたトレーニングが良かったなって感じることが多いです。
人間の考え方や行動のパターンを理解するNLP(神経言語プログラミング)の研修で、誰しも行動の背景に肯定的な意図があるという話があって。
例えば、毎朝寝坊しちゃうメンバーがいたとしたら、その人はどうしてその行動を取ったかまで汲み取って、「寝坊されると困る」とか言うのではなく「どうしたらいいか」を一緒に考えていく。

いくおさん

フジイユウジ

ひとつひとつの発言に、徳の高さみたいなものが感じられる (笑)
「一緒に仕事しやすい、成長のための気づきをくれるマネージャー」って言われる理由がわかりますわ……

相手の状況や文脈を配慮しつつ、必要な情報を先んじて集めて調整する

フジイユウジ

ここまでは自分のチーム内のコミュニケーションの話でしたが「会社組織内のコミュニケーション」についてもお話を聞かせてください。
社内の他のチームとの調整だとか、経営から降ってくる依頼だとかで意識しているポイントってありますか?

これは前職の話なんですけど、大きめの開発依頼が色々なチームから「これは急ぎかつマストでやってくれ」と同時にきちゃったことがあって。
みんなマストって言ってるけど、大きめの開発を同時に何本もやるなんてできないわけです。

いくおさん

フジイユウジ

複数の他部署から別々の依頼がきて、全員が「ウチを最優先で」って言ってるみたいな (笑)

やや困り顔な感じを出しつつ笑顔で当時の話をするいくおさん

そうです (笑)
なので、ステークホルダー全員に、「これなんでこのタイミングで出したいんですか」とか「間に合わないと何が起きますか」と一人ひとり聞いていったんです。
経営層にも「いま僕たちのチームにこういう複数の依頼が来ているけれど、正直全部はこなせないんで、ちょっとご意見を伺いたいんですけど」と聞いてみて。

いくおさん

フジイユウジ

まさに相手を知ろうとするっていう姿勢なんですね。

で、よくよく聞くとマストだって言われていたやつが、実は「余裕があれば欲しい」ぐらいのものだとわかったりする。
経営層からは「余裕があれば」くらいのニュアンスだったものが事業責任者を経由すると「マストで開発してくれ」に変わる。実行力と責任感のある事業責任者なら、経営から落ちてきたものは最優先事項だと考える。
本気でそう信じて僕たちのチームに「マストで」と言ってくるわけです。
だから決して嘘をついているわけじゃないんですよ。

いくおさん

フジイユウジ

あー、どこの会社でもありそうな話……

メンバー間のコンフリクトとか意思決定の渋滞みたいなのも、だいたいは情報不足、コミュニケーション不足なんですよね。

いくおさん

フジイユウジ

こういう交通整理というか、コミュニケーションをして紐解いていく姿勢があるマネージャーだからチームメンバーから信頼されるんだなあ。

マネージャーが一番やっちゃいけないのは「俺も意味ないと思うんだけど、上から言われたからやってよ」みたいなコミュニケーションを取ることだと思っていて。
自分がやらなくていいと思っていることを他人にやらせようとするのはおかしいですよね。
メンバーに仕事を振るからにはそれが必要であると心の底から信じていないといけない。
必要だということをきちんと伝えるための情報は死ぬ気で取得していかなきゃいけないんです。

いくおさん

フジイユウジ

死ぬ気で情報をとってくるぞって覚悟のあるマネージャー、めちゃめちゃ心強いな (笑)

他部署や経営層からやや無理めのことを言われても、断る姿勢じゃなくてちゃんと話を聞く姿勢も持つ。
それも「なんで必要なんですか?」みたいな突っぱねた聞き方ではなく「わかりました。ちなみにこれってこのタイミングで出すとどんな効果があるんですか?」みたいに良いものを作るために理解を深めたい、そのために詳しく聞かせてほしいという姿勢でいるということです。
そうすれば相手もきちんと説明しようとしてくれます。

いくおさん

フジイユウジ

「意味あります?」って言いたくなるところを「なんで必要なんですか?」って聞くだけでもえらいと思うけど (笑)
でも、それだけじゃ足りないんだな……。
ともかく自分の尺度で理解しようとするんじゃなくて、相手を理解しようと努める姿勢がハンパないわ。
コミュニケーションが丁寧だなー。

特に経営レイヤーの意思決定ってスピーディーだから具体的な情報が少ない場合も多いんですよね。
詳しく理解するために知ろうとする姿勢と同時に、まだ自分がわかっていないことや知り得ない情報を元に意思決定されてることがあるのだから、意思決定した人を尊重してついていくぞという感覚も持っています。

いくおさん

フジイユウジ

そうか。
「経営層から言われたんだからやってよ」ではダメだけど、「経営層だけが見えている判断をしている」と尊重をした上で、理解に努めようとするってことですよね。
いくおさん、チームメンバー側だけじゃなくて経営陣から見ても心強いマネージャーなんだろうなって思いました。

良いマネージャーになるには。

フジイユウジ

今日はありがとうございました。
ガチで良いマネージャーなんだなあーーーって心の底から思いました。
そりゃチームメンバーがブログで褒めてくれるのも納得です。

最近面白かったのは、あるメンバーが「脳内にイマジナリーいくおさんがいる」って言ってくれて (笑)

いくおさん

フジイユウジ

イマジナリーいくおさん (笑)
チームメンバーがひとりで考えているときでも「いくおさんだったらどう考えるか」って思考の基準になれているってことですよね。これはすごい……。

「脳内でいくおさんが『いいんじゃないですか、やってみたら』って言ってくれるんですよ」って話してくれて、すごくうれしかったです (笑)
脳内に登場するぐらいにコミュニケーションできてるんだなと感じましたね。

いくおさん

会議室でテーブルを挟んで話すフジイといくおさん。いくおさんは身を乗り出して身振り手振りを加えて話している。

フジイユウジ

いくおさんのマネジメントやコミュニケーションって、自分しかできない再現性のないものだと思いますか?
いくおさんみたいなマネージャーが増えたらいいなと思うんですが、増やせるものなんですかね?

増やせる、と考えていますね。

いくおさん

フジイユウジ

おー、この記事を読んでくれた人の中から良いマネージャーが増えていったらいいなあ……。
では、具体的にはどうしたら、いくおさんみたいなコミュニケーションがとれる良いマネージャーになれるんですかね?

ドゥエックの『マインドセット』という本に書かれている話なんですが、人は成長すると本気で信じる、マネージャーはしなやかなマインドセットを持つというのが重要だと思います。
チームメンバーがちょっとした失敗をした時に「コイツ向いてないな」って考えちゃうと、その後のサポートができなくなる。

いくおさん

フジイユウジ

人の成長を信じられるから、良いコミュニケーションを続けられることになるし、それが良いマネージャーであることにつながるってことですね。
今日、何回も「徳が高い」って言ってるけど、マジ徳が高いな (笑)

マインドセット「やればできる! 」の研究 キャロル・S・ドゥエック (著)

それから、インテグリティ(誠実さ)を持つことですよね。それがないと本当に思ってることを話せない。

いくおさん

フジイユウジ

さっきお話されていた「自分がやらなくていいと思っていることを他人にやらせようとするのはおかしい」って話と同じですよね。
良いマネージャーは、相手を言葉でコントロールしようとするのではなく、自分が本気で思ってることを伝えてるってことですねえ。

そして、やはり重要なのは「相手のことはわからん」って思っておくことだと思います。

いくおさん

まとめ: 良いマネージャーのコミュニケーションスタイル

期待に応えられるチームになるには、まずはメンバー個々で違う価値観や考え方との折り合いをつけることを大事にする、という考え方は良いマネージャーの基本なのかもしれません。

■ 自分は相手のことわかってない前提に立つ。
■ 人は成長すると本気で信じる。
■ インテグリティ(誠実さ)を持つ。

また、ルールを押し付けるのではない、納得感と合意のあるワーキングアグリーメントの活用は、すぐにでも実践できると思いました。そのまま真似してやってみようと思います。

テキストの記事では伝わらないかもしれませんが、いくおさんが誠実なコミュニケーションについて目をキラキラ輝かせながら話をしていて、「これはタテマエで良い話をしているのではなく、本気で言ってるやつ……」といくおさんの「徳の高さ」を感じるインタビューでした。みならっていきたい。

いくおさん X/Twitter

いくおさん note

株式会社カケハシ

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(企画・編集:フジイユウジ / 取材・文・撮影:奥川 隼彦) 取材:2024年2月

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